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ミナト:なんで一緒になれなかったんだ。。。
あのまま幸せな時間が続くと思っていた、
カレン……10年も付き合ったのに、なんでよりによって俺の弟に乗り換えるんだ。
ここ2年は同棲だってしてたのに。
遊園地の帰り道、タケルを紹介しなければ良かった。
経営しているバーが近いからって連れて行くんじゃなかった。
あいつが恋に落ちていくのに気づいたけど、見ない振りをした。
正直、カレンのあんな女性的な表情見たこと無かったよ。
俺との恋愛はどうだったんだろう。
冷めていたのは明白だったな。
タケルと会う前からも、気持ちが離れていくのを感じていた。
それに気づいてたくせに、俺は何もしなかった。
くそっ!
タケル:何をぶつくさ呟いているんだ?
ミナト:タ、タケル……。なんでここに? 東京でカレンと暮らし始めたんじゃなかったのか?
タケル:お前が未練たらしいことを言ってるから、話に来たんだ。
ミナト:なんだよそれ!
タケル:もう目を覚ましたらどうだ? ミナト。
ミナト:俺の幸せを奪っておいて、よくそんなことが言えるな…!
まあ、カレンは30歳だからな。
結婚願望もあったし、俺よりも経済力のあるタケルになびいたってだけだろうけどな。
どうせ結婚するんだろ?
俺なんかよりもよっぽど素敵なお前と。
タケル:もうやめてくれ!!
ミナト:なんだよ大きな声を出して。驚くだろ?
タケル:俺に罪をなすりつけてもどうしようもないだろ?
ミナト:なんだよ? どういう意味だよ?
タケル:遊園地に行った帰り道、カレンちゃんは事故にあって帰らぬ人となっただろう?
ミナト:は? そんな訳ないだろう?
タケル:うちのバーにも寄ってないぞ? なんなら俺はカレンちゃんに会ったことさえないんだ。
ミナト:アホなこと言うなよ! 証拠はあるのか?
タケル:お前は事故の瞬間を目撃したはずだろう? それに……
タケル:振り返ってみろ。お前の後ろに遺影が飾ってあるじゃないか。
ミナト:……そんな……! 嘘だろ? カレン! カレン!
タケル:カレンちゃんのご両親が、小さな仏壇を作ることを許可したから祀ってるんだろ?
ミナト:俺、知らなかったんだ! 全然知らなかったんだ!
タケル:なあミナト。このやり取り、毎日続けてるんだぞ? いい加減病院にかかってみないか?
ミナト:やだ! 嫌だよ! そんなことするか! 俺はカレンと暮らしたこの家で生きていくんだ!
タケル:こう言ってますけどいいですよ、連れてってください。
ミナト:な、なんだこいつら! タケル! 俺をどこに連れていく気だ!
タケル:今日から入院だ。しばらく療養してこい。
ミナト:うわぁぁぁぁぁぁ!